陸上自衛隊前期教育の穴掘りは一人前の第一歩!翌日はホント筋肉痛

陸上自衛隊は日本最大の「土木作業員」と、かつては呼ばれていました。

私自身実際に入隊して感じたのは、まさにその通りだったということ。

いったいどれだけ掘ったことか。地球に「ごめんなさい」って謝りたいくらい。笑

訓練を受けていくうちに、穴掘りの重要性が嫌というほど理解できるようになります。そう、陸自の穴掘りから逃れることなんて不可。

おかげでかなり鍛えていただきました。

今回はそんな穴掘りの思い出話といきましょう。

陸上自衛隊の穴掘りって運命?

新隊員として陸上自衛隊に入隊すると、たくさんのことを覚えていきます。

そして訓練期間も後半になると野外活動が中心に。前期教育野外訓練では以下のことを学んでいくことになります。

前期教育野外訓練
  1. 行進(行軍)
  2. 天幕野営(いわゆるテント泊)
  3. 戦闘訓練
  4. 穴掘り

穴掘りは陸自に入ったならもう運命であると諦めることが肝心。

では、今回は初めての穴掘りについてお話していきましょう。

穴掘り:エンピってなんだ?

自衛隊は一般社会とは隔離された世界。

とくに前期教育で駐屯地に入った瞬間から、自分自身が刑務所内にいるのではないかと思ってしまうんですね。

そして使用する言葉も特殊。

灰皿    → エンカン
支給品   → カンピン(官給品のこと)
ヘルメット → テッパチ
スコップ  → エンピ

まるで英単語暗記みたいな日常が続きます。

さて野外訓練の穴掘りですが、人間が1人立った状態で入れる穴を掘る訓練があります。

この穴のことを「タコツボ」と呼ぶ。

戦争映画で兵隊さんが穴の中に隠れているシーンを思い浮かべていただけると、話ははやいですね。

大型スコップ(エンピ)を持って、朝っぱらから穴掘り開始!

では、細かくみていきましょう。

一人前の陸自隊員になるための第一歩

エンピを持って、早朝の涼しいうちから穴掘りを開始するわけですが、当初はこう思うわけです。

1人が入れる穴だって? 余裕だろ!

ところが、掘っても掘っても穴は深くなってくれない。

なぜだ!?!

じつはエンピの使い方にもコツがあるんですね。が、班長たち(面倒を見てくれる先輩隊員)は教えてくれなかった。

まあ、とりあえず経験を積ませるということだったのでしょうか。

とにかく掘る。
何度も掘る。
飽きても掘る。

半日以上かかってようやく完成。

でも、まったく感動しなかった。正直、やっと終わったか・・・、というのが本音だったから。

一人前に近づくとは?

前期教育が終わると後期教育というものに進む。

前期3ヶ月、後期3ヶ月の6カ月間を新隊員教育といいます。後期教育で新隊員たちは専門の職種業務を学んでいくことになるわけです。

陸上自衛隊の職種例
  • 機甲(戦車)
  • 特科(砲兵)
  • 普通科(歩兵)
  • 施設(工兵)などなど他多数

私は特科になったのですが、大砲って意外とエンピを使うんですね。

そのため後期教育中にエンピの使い方を教育されることに。それからほぼ毎日、訓練で穴を掘りました。

1ヶ月後、前期教育で掘ったのと同じタコツボを掘る機会がやってきます。教官の「はじめー!」という号令で掘り始めたわけですが・・・。

なんと、たったの30分で完成させてしまった!

教育の凄さというものを実感した瞬間でした。人ってこうやって成長するんだな~って感じましたね。

さて、話を再び前期教育の穴掘りに戻しましょう。

翌日は全身筋肉痛

タコツボを掘った日はヘトヘトに。そりゃそうですよね。高校時代に人が入れるサイズの穴なんて掘ったりしないから。

翌日は当然、全身筋肉痛。体中がバキバキに。

でも、ここからが自衛隊の真骨頂。

筋肉痛なんて健康な証拠。もし捻挫や肉離れ、そのほか内科的な原因で倒れた場合はすぐに班長たちが処置してくれます。

なぜなら自衛隊ほど健康に気を使ってくれる組織はないから。ただ、我々新隊員の場合は単なる「筋肉痛」。

全身が筋肉痛だって?だからどうした?

当然のように班長たちは、我々新隊員に容赦のない訓練を与えてくるのであった・・・。

さいごに

陸上自衛隊の穴掘りの一端をみていただきました。

もちろん新隊員で掘った穴なんて単なる体験コースみたいなもの。本当の穴掘り地獄は部隊に配属されてから始まるわけですね。

規模も、キツさも、時間も、とにかく総合的な疲労レベルが半端ない!

陸海空の自衛官たちは、日夜訓練に励んでいます。

そんな自衛官たちを見守っていただけたら幸いです。

2 件のコメント

  • 今となっては楽しい経験!結構ありますよね。
    半日が最後は30分とはすばらしい、コツはなんだったのでしょう?
    私は大動脈瘤が出来てから、岩登り行けなくなってしまったのでもっぱら各種えんぴを
    収集しては庭掘りばかりが生きがいです。

    • コメント、ありがとうございます。
      そうですね!当時は辛かったのに、今となってはいい経験だったな~って感じています。
      コツというか、訓練をして悟ったのは、
      土をスコップの皿に目いっぱいのせて、穴から掘り出すってことですね。
      掻き出すようなスピード感はありませんが、1回1回穴から出せる土の量が多くなります。結果として、どんどん穴が深くなるわけですね。

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