逆振り打ちとは、ボクシングでいうところの「フック」。
ジャブのような戦術的パンチではなく、これで決着をつけるという「極め」の一発。それだけパワフルで、体の可動域を最大限に使ったパンチなんですね。
しかも、上半身を最大260度近くも大きく振るから、胴体部(くびれ)のツイスト運動効果は抜群!
これを運動不足解消に使わない手はない!!
では、いってみましょう。
目次
260度の捻りを生む逆振り打ち
「逆振り打ち」の「逆」とは、ボクシングスタンスで構えた後ろ側の腕で打つこと。
メインウエポンでもあるので、大きなパワーを生むための体の使い方が必要となるわけです。
キーポイントは「タメ」と「振り抜き」。
この打ち方を今回は紹介していきます。
逆振り打ちエクササイズで鍛える個所

まずメインのくびれ、胴体部ですね。(画像赤丸)
腹直筋、腹斜筋(脇腹)、背筋、さらにはインナーマッスルまで総合的に刺激を与えることが可能。
続いて広背筋(画像黄色枠)。パンチを行うと広背筋が刺激をうけます。広背筋は大きな筋肉なので、エネルギー消費量も期待大ですよ。
フックでもある振り打ちでは大胸筋(緑枠)の締めも使用。
最後に大腿四頭筋(画像青丸)。腰を深めに落として振り打ちを行えば、同時に太ももを鍛えることも可能になります。
まさに総合運動ともいえるのが「逆振り打ち」エクササイズなんですね。
逆振り打ちエクササイズで得られる効果
得られる効果は以下3つ。
- 気軽に、でも円運動で大きなエネルギー消費
- 広範囲のツイスト運動で胴体部をしぼる
- 気持ちよくストレス発散
では、ひとつひとつみてみましょう。
①、気軽に、でも円運動で大きなエネルギー消費
空手技とはいえ、ここで紹介するのはエクササイズ。あなたがひとりで楽しみながら体を動かせるのなら、それでOK。
さらに逆振り打ちは大きな円運動のパンチ。
5割くらいのスピードでも連続で行えば、かなりのエネルギー消費が期待できますよ。
②、広範囲のツイスト運動で胴体部をしぼる
フックとは拳を横から横へ振り回す動作。大きな円運動のモーションで右から左へ、左から右へとブンブンブン。
この上半身の円運動が胴体部への強烈なツイスト効果を生むわけです。
③、気持ちよくストレス発散
ストレートパンチと違って、フックって横から横への大きな軌道で打つパンチなので、「殴ってる感」を得やすい。
ブンブン振り回しているだけでも気持ちよく、いつの間にかストレスも発散なんてことも!
やってみよう!逆振り打ち
では、私が学んだ極真空手の「逆振り打ち」を紹介しますね。
フォームは少々崩れても大丈夫。気楽に、楽しみながら体を動かしてみましょう。
- ボクシングスタンスで構える
- 打つ方向とは逆側にタメをつくる
- タメを開放して打ち抜く
- ②~③を繰り返す
フォーム

構え。ここでは基本の構えを紹介。(右で突くので、右足を後ろに)
足を左右前後、肩幅程度に開く。体重は両足に均等に。膝を軽く曲げ、つま先に体重の9割を乗せる。
慣れたら、あなたなりの構えで楽しみましょう。アクション映画の主人公みたいに!

右後方に「肘から」引っ張られるイメージで胴体部を限界まで捻る。これを「タメをつくる」といいます。同時に息を吸いこむ(できれば鼻から)。
左手は顔面を守るようにポーズをとる。(エクササイズですが、一応武道なので・・・ww)

タメを一気に開放する!
「フッ」と息を強く短く吐き出す。ボクサーみたいに「シュッ」と口をすぼめて吐いてもOK。

上画像はもっともパワーののった位置。肘は90度の角度を維持するように意識しましょう。
さらに、ここからが重要。

振り切る!
この振り切りによって胴体部をギュッとしぼります。
260度の捻りを生むには

タメをつくる。
上画像のように腰を落とし、右肘が背骨側に引っ張られるような感じで胴体部を捻る。

タメを一気に開放。
胴体部の捻じれが元に戻ろうとする「反発力」を利用してフックを放つ。上画像は、もっともパワーがのった位置。肘の角度は90度くらいで固めて打ち抜いていく。

振り抜く。
上画像くらい振り抜くことが理想。(でも無理はしないようにしましょう。できる範囲で)
タメをつくってから振り抜くまで、力みは一切必要ありません。最初から最後までリラックスして。
回数とセット
まずは5割程度のスピードで行っていきましょう。1ヶ月ほど体を慣らしてから、少しずつスピードを上げていけばOKです。
以下を参考にしてみてください。
- 1セット目:左10回、右10回
- 2セット目:左20回、右20回
- 3セット目:左15回、右15回
あくまで参考例なので、あなたのレベルで調整してみてください。
初めの2~3ヶ月は週2日くらいにしておきましょう。3ヶ月以降は週3日に増やしてもいいですね。
逆振り打ちの注意点
横から横への大きな動きの振り打ち。さらに円運動が加わるので、思った以上に運動エネルギーが生まれます。
叩こう、叩こうという気持ちが大きくなると、無理をしてしまいがち。腰に無理な捻りがかかります。
まずは2~3ヶ月かけてもOKですので、慣れるまでは5~6割程度のスピードでフックを行ってみましょう。
大きなモーションで、可動域を最大限に、さらに体をダイナミックに使いながら。でもスピードはおさえて。
さいごに
以上、逆振り打ちエクササイズについての解説でした。
フックで知られる振り打ちは、パンチテクニックの中でも大きな動きでダイナミックさがあるので、打っていても気持ちがいいもの。
胴体部ツイストも同時に行え、大きなエネルギー消費も期待できるのがいいですね。
じっくりと腰を据えて、運動不足解消に役立ててみてくださいね。
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